ハピネスチャージプリキュア28話の大森ゆうこの説得術について [大森ゆうこの説得術]
(数字とはまた全然関係ないんだけど)
ハピネスチャージプリキュア28話を観た感想として、その時の大森ゆうこの説得術が余りにも見事に
基本に忠実な心理カウンセリング術だったのでまとめておきます。
この回では幻影帝国に勝てずにそれが理由で仲違いしている姉妹のアローハプリキュアが登場します。
ハピネスチャージの4人は要請を受けそれを助けにいきます。
ここで大森ゆうこの見事なまでの心理カウンセリング術が炸裂します。
は以下の様になります。(※リンクに問題あれが連絡お願いします)
1.場面構成(話しやすい環境を整える)
↓
2.ラポール(信頼関係の構築)
↓
3.受容、共感(相談者が言う事を受け止める。いわゆる積極的傾聴)
↓
4.繰り返し (相談者の言葉を自分の言葉で繰り返す。ああ、××なんですね)
↓
5.要約、感情の明確化 (つまり、こういうことなんですね。)
↓
6.支持(相手の言葉を肯定的な言葉と態度で示す。)
↓
7.質問 (相手の気づきを深めるための質問。ex これを解決するために何をすればいいと思う?)
↓
8.沈黙の処理
↓
9.情報提供 (必要に応じて有益な情報を提供する。)
↓
10.エンディング
これが基本的な流れになります。
さて、ゆうゆうが今回どのような流れでカウンセリングしたかというと、
まず、いおなさんが「妖精を泣かせるプリキュアはダメ」と否定から入り空気を悪くさせます。
これは相手が反発し心を閉ざしてしまうのでカウンセリング時にはもっともやっていけません。
ゆうゆうはカウンセリング術の基本通りに
1.場面構成(話しやすい環境を整える)
まず、お弁当を食べさせ場を作ります。
しかも、最初にハピネスチャージ組に食べさせ、
警戒心を解いてからアローハ2人に食べさせます。
2.ラポール(信頼関係の構築)
ゆうこ「2人とも食べてみて、とってもおいしいから」
アロハ「うん」
アロハ2人「おいしーい」
ゆうこ「おいしいご飯を一緒にたべると喧嘩なんて忘れて笑顔になっちゃうよね」
アロハ「・・・・・・」
ゆうこ「おなかいっぱいになったらハワイのお話聞かせてくれる?」
アロハ「うん」
と、信頼関係を築きます。
3.受容、共感(相談者が言う事を受け止める。いわゆる積極的傾聴)
4.繰り返し (相談者の言葉を自分の言葉で繰り返す。ああ、××なんですね)
5.要約、感情の明確化 (つまり、こういうことなんですね。)
6.支持(相手の言葉を肯定的な言葉と態度で示す。)
(信頼関係が出来たことにより、相手が語りだします.。
アロハ「私達マダムモメールがハワイに来てからまだ一度も勝ててないの」
「ハワイが氷の世界にされていくうちに喧嘩も多くなっちゃって」
そこでゆうゆうは言います。
ゆうこ「大切な場所がこんなふうにされたら誰だってつらいもの」
(↑これが共感、積極的傾聴です)
要は相手にしゃべらせてから、相手の思っていることを自分の言葉で再構築して明言化しています。
7.質問 (相手の気づきを深めるための質問)
その後どうしたらいいのかこちらから提案するのでは無く、
質問して相手に決めさせます。
(語りだす2人)
2人が何をしたいのか、を相手自身に語らせ、気づかせます。
そこでゆうゆう、ふたたび共感を使います。
(↑この台詞も積極的傾聴による共感、感情の明確化です。)
(そこで提案します。)
この時点で2人は「ハワイを守るには」「2人が協力しないといけない」ということに
自分自身で気づきます。
そして最後に
8.沈黙の処理
9.情報提供 (必要に応じて有益な情報を提供する。)
ゆうこ「私達ハピネスチャージプリキュアもお手伝いするから」(←有益な情報を提供する)
アロハ「・・・・・・・」
オリナ「・・・・・・・・」 (沈黙の処理;沈黙は保持する。こっちから語りかけない。すると、)
オハナ「オリナ、色々とごめんね。」「ううん、わたしこそごめんなさい。」
(↑説得成功です!!。)
あと、ゆうゆうは自分達ハピネスチャージプリキュア側の要求事項(要請を受けてハワイのプリキュアを助ける)が、
ようやく、この段階で出てきます。 いきなりハワイに来て、「助けてやるから一緒に戦え」ではなくて、
相手の現状の問題点を解決し、相手をヤル気にさせてから、自分達の要求をさりげなく最後に通しています。
そして締めます。
(ちゃんと相手の所に行き、スキンシップを取って安心させています。)
もう相談事を受ける際の理想的な流れです。すごいぞ大森ゆうこ。14歳とは思えない。
(これがいきなり協力を申し出て圧倒的な火力で一緒に幻影帝国を倒せばその場はいいのですが、
2人の問題は解決していないので、再び問題が起こるでしょう。今回ゆうゆうは
2人の問題点をキチンと解決しつつ幻影帝国を退ける、という理想的な解決をしています。)
さすがに、グラさんが、
というのもわかります。すごいぞ、大森ゆうこ。
これはカウンセリングの授業の教材として使われてもいいくらいの典型的な例だと思います。
この流れは恐らく偶然出来たわけではなく
プリキュアの制作側にきちんとした心理学に精通しているスタッフがいるのでしょう。
こういうキチンとした人が丁寧に作っている、というのは
プリキュアが10年以上も続いている秘訣の1つでは無いかな、と思います。
理屈はともかく仲直りはちょっと強引な印象がありました。
30分番組だから仕方無いのかな。
by 通りすがり (2014-08-18 12:47)
ゆうゆう大人過ぎて凄い!という感想だったけど、ちゃんと理屈に則ってたんですね
勉強になりました
by 通りすがりの (2014-08-18 23:05)
上から目線過ぎて嫌な感じだった。どこがカウンセソングのお手本なんだか。
by 通り須賀 (2014-08-19 19:38)
そう、普通はこの手法は、通常、カウンセラーとクライアント、とか
上司と部下、とか先生と生徒とか、立場が明確に違う場合に使われます。
今回のゆうゆうとアローハのように、立場が同等に近い場合には
違和感を感じる人もいるかもしれませんね。
by yyk (2014-08-19 21:00)
うーん、私の場合はこんなじゃなかったよ?
金田一少年の事件簿Rは、慰めシーンがあったし、それの方がカウンセリングかな?
ホンマでっか!?TVは、さんまさんのツッコミがあったから、カウンセリングが面白くなってると思うよ。特に、心理学の植木先生がとてもカウンセリングらしさあったよ。
プリキュアは、少し、間違えてるなぁ。
これって放送事故なの!?
by ハルカ♪ (2014-09-25 09:46)